丹波市の魅力

丹波市の魅力

兵庫県のほぼ中央に位置する丹波市は、四季折々の自然に恵まれ、のどかな田園風景が広がる癒しのまちです。春には桜、夏には深緑、秋には紅葉と丹波栗・黒豆、冬には雪景色と、美しい季節の移ろいを楽しむことができます。

また、古くから続く歴史と文化も丹波市の大きな魅力のひとつです。国の史跡「柏原藩陣屋跡」や、伝統的な町並みが残る城下町・柏原(かいばら)をはじめ、地域に根ざした祭りや伝統芸能も受け継がれています。

グルメも豊富で、全国的に有名な丹波黒豆や丹波栗、地元の新鮮な野菜やジビエ料理など、ここでしか味わえない食の魅力も満載。自然体験や農業体験も楽しめ、心と体をリフレッシュしたい方にぴったりの場所です。

歴史と自然、人の温かさに触れられる丹波市で、ゆったりとした時間を過ごしてみませんか?


水分れ公園

 日本一標高の低い中央分水界(海抜95メートル)に位置する珍しい公園です。この公園内を流れる水は、まさにここで東西に分かれ、一方は加古川を経て瀬戸内海(太平洋側)へ、もう一方は由良川を通じて日本海へと向かって流れていきます。
 まるで自然がつくり出した分かれ道のような場所で、水の行く先がまったく異なる二つの海に分かれる様子を間近に見ることができます。園内には散策路や説明板も整備されており、水の不思議を体感しながら、自然の魅力に触れられるスポットとなっています。


白毫寺の九尺藤

関西有数の藤の名所として知られています。春の見頃には、全長およそ120メートルにもおよぶ壮大な藤棚に、無数の花房が優雅に垂れ下がり、訪れる人々を魅了します。その花房の長さは平均して約150センチにもなり、長いものでは九尺(約2.7メートル)近くにも達するとされ、その名の由来ともなっています。
 淡い紫色の花が風に揺れる光景は幻想的で、境内全体が甘い香りに包まれ、まるで別世界にいるかのような雰囲気が広がります。毎年多くの観光客が訪れ、この美しい藤の風景を写真に収めたり、ゆったりとした時間を楽しんだりしています。


柏原藩陣屋跡

 元禄8年(1695年)、織田信長の弟・信包の子孫にあたる織田信休(のぶやす)が、大和宇陀から丹波国柏原へと国替えされた際に設けられた陣屋です。
 現在の遺構は、正徳4年(1714年)に信休によって本格的に造営されたもので、柏原藩政の中心地として機能していました。文政元年(1818年)には一度焼失しましたが、その後再建され、幕末まで使用されました。明治維新による廃藩置県にともない建物は取り壊されましたが、現在も石垣や堀、敷地の一部が当時の面影を残しています。歴史好きには見応えのあるスポットであり、柏原の歴史を感じられる貴重な史跡となっています。


黒井城跡の雲海

 丹波市春日町黒井地域の北側にそびえる標高356メートルの城山に築かれた山城跡から望む、幻想的な自然現象として知られています。
 黒井城は戦国時代、赤井直正(丹波の赤鬼)の居城として知られ、現在は石垣や曲輪跡が残るのみですが、その山頂からの眺望は格別です。特に秋から初冬にかけて、朝晩の寒暖差が大きく、晴れて風の穏やかな日には、美しい雲海が山間に広がります。まるで城が雲の海に浮かんでいるかのような幻想的な風景は、訪れる人々を魅了し、写真愛好家にも人気のスポットとなっています。運が良ければ、夜明けとともに朝焼けに染まる雲海の絶景を楽しむこともできます。



丹波市陶の郷

 日本六古窯(にほんろっこよう)に数えられる丹波焼の伝統と魅力を今に伝える施設です。丹波焼は、瀬戸・常滑・信楽・備前・越前とともに、日本を代表する中世から続く古窯の一つで、素朴で温かみのある風合いが特徴です。
 陶の郷では、歴史ある丹波焼の展示をはじめ、複数の窯元による作品の販売や、実際に陶芸体験を通して自分だけの器や作品を作ることもできます。ろくろや手びねりなどの体験コースは初心者でも気軽に楽しめる内容で、旅の思い出にもぴったりです。四季折々の自然に囲まれた落ち着いた環境の中で、丹波の伝統に触れながら、ものづくりの楽しさを味わえる人気スポットとなっています。



丹波市氷上町の桜

 春になると町全体がやさしい桜色に染まる人気のお花見スポットです。特に加古川沿いでは、約5キロにわたっておよそ1,000本のソメイヨシノが美しい並木道をつくり出し、訪れる人々を魅了します。
 満開の時期には、川沿いの遊歩道を散策したり、車でドライブを楽しんだりと、さまざまな楽しみ方ができ、地域内外から多くの観光客でにぎわいます。川面に映る桜や、風に舞う花びらが一層春の情緒を深め、のんびりとした時間を過ごせる場所として親しまれています。例年、見頃に合わせてライトアップや桜まつりが行われることもあり、昼夜問わず多くの人で賑わいます。


丹波栗

 全国的にも名高い高級栗のひとつで、その品質の高さから古くは朝廷や将軍家への献上品としても重宝されてきました。特にその大きさと、甘みの強さ、豊かな香りが特徴で、ひと口食べればホクホクとした食感が口いっぱいに広がります。一粒一粒が非常に大ぶりで存在感があり、贈答用やお土産としても大変喜ばれる逸品です。
 丹波地域の気候や土壌が栗の栽培に適しており、手間ひまをかけた栽培方法によって、高品質な栗が育ちます。収穫の最盛期は9月下旬から10月中旬にかけてで、この時期には直売所や市場にも多くの新鮮な丹波栗が並び、栗ご飯や栗きんとん、焼き栗など、さまざまなかたちで秋の味覚を楽しむことができます。


丹波黒の枝豆

 全国的に知られる高級黒豆「丹波黒大豆」の若採り枝豆で、その風味の豊かさから“枝豆の王様”とも称される特別な存在です。一般的な枝豆とは一線を画し、豆本来の香りが非常に強く、コク深く、濃厚な甘みがあるのが特徴です。ひと粒ひと粒が大きくふっくらとしており、噛むほどに旨みが広がる味わいは、一度食べたら忘れられないと評判です。
 収穫期はごく限られており、10月上旬から下旬のわずか2週間ほどしか出回らないため、非常に貴重で、毎年この時期を心待ちにしているファンも多くいます。収穫したその日のうちに出荷・販売されることも多く、新鮮なうちに味わうのが格別とされています。贈答用にも喜ばれる、秋の丹波を代表する味覚のひとつです。



丹波大納言小豆

 日本を代表する高級小豆として広く知られており、その名は古くから品質の高さを象徴するブランドとなっています。一般的な小豆に比べて粒が非常に大きく、皮が薄くて口当たりが良いのが特徴で、特に強い甘みと上品な香りが際立ちます。また、煮崩れしにくいため、見た目の美しさが求められる赤飯やぜんざい、和菓子などの用途に最適で、全国の和菓子職人にも高く評価されています。
 その名に「大納言」とあるのは、煮ても崩れないことが貴族の位にたとえられたことに由来し、丹波地方の気候と豊かな土壌によって、特に品質の良いものが育まれています。収穫の最盛期は10月中旬から11月上旬にかけてで、この時期には新豆として市場に出回り、風味豊かな味わいを存分に楽しむことができます。贈答品としても人気が高く、丹波を代表する特産品のひとつです。